『JOKER』 問題作を観てきた男。 観たいと思ってるあなたへ!
どうも、ウサミです。
先日、『JOKER』という映画を観てきました。
ホントは公開してすぐに行きたかったんですが。用事が重なってしまい、少し遅れての鑑賞。
『JOKER』(2019)
監督:トッド・フィリップス
監督に起用されたのは、『ハングオーバー!』シリーズのトッド・フィリップス。彼の作品はまだ未鑑賞ですが、コメディのイメージが強い彼の起用は意外でした。
主演は、『グラディエーター』や『ザ・マスター』のホアキン・フェニックス。演技力が非常に高く、怪演、という言葉が似合う少し癖のある俳優です。
いろいろ感想はありますが、それは後々どこかで語ることとします。
とにかく、「ものすごい映画」だった!!
「問題作」として世界で話題の本作。アメリカでは、上映前に手荷物検査が行われたとか。
R15+の本作、確かに「やばい」魅力があり、よからぬ事態の引き金となり得る映画でした。
しかし!歴史に残るであろう名作。
お暇でしたら、映画館での上映があるうちに鑑賞することをお勧めします。
⇓Filmarksでの感想
しかし!
「観てみたい!けど、いきなり観てもいいの???」
といった思いを抱いている方もいらっしゃるはず。
なぜなら、本作は「バットマン」映画だからです。
他の作品を観ないとわからない? 別の作品とつながってるの?
そんな悩みを解決できるような記事を書ければ、と思います。
・ほかの作品を観ないとわからない?
結論から言うと、「観なくても大丈夫」です。
確かに「バットマン」に関する映画ではありますが、ほかの映画とつながった映画ではなく、あくまで独立した一本の映画です。
なので、本作をいきなり観ても大丈夫です!
・なぜ「バットマン」映画なのにほかのバットマンを観なくてもいいのか?
このポイントは、アメリカンコミックの特性によるものです。
例えば日本の漫画が実写化されるとしたら、内容が映画用に少し手直しされることはありこそすれ、基本的には”その漫画の原作そのものを実写化”します。
なので、こないだ『キングダム』が山崎賢人が主演で実写化されましたが、もし、『キングダム』の実写化!といって別の作品が出たとして、主演が菅田将暉になっていたら、
「あれ?こないだの賢人くんのやつは何だったの?」
と混乱するはずです。
しかし、アメリカンコミックは、「原作」という概念が日本とは異なります。
アメリカンコミックは、「基本的な設定さえ押さえていれば、絵や世界観を変えてもいい」のです。
つまり、「バットマン」という型があって、さまざまな漫画家がバットマンを書いているんですね。
日本でいうところの、「ONEPIECE」を、尾田栄一郎だけでなく、鳥山明や岸本斉史がその設定を使って好きに描いている、といった感じです。
なので、突如「バットマン映画、上映決定!」となっても、こないだのアレは何?とはならないんですね。
やたら「スパイダーマン」の映画あるな、って思ったことありませんか?
『スパイダーマン』『アメイジング・スパイダーマン』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』とか、あれって何?全部つながってんの?
っと思った方もいると思います。
あれは、アメリカンコミック特有の実写化システムといえるでしょう。
あれらはすべて、「スパイダーマンの設定を使った別々の映画」なのです。
なので、この『JOKER』も、バットマンの設定を踏襲しているが、ほかのバットマン映画とは関連しない、映画なのです。
・とはいえ、ある程度の予備知識があったほうが楽しめる
とはいっても、基本設定はバットマンなので、ある程度の予備知識があったほうがわかりやすいのは事実。
僕も特にバットマンに詳しいわけではないのですが、「アンパンマンは顔が濡れると力が出ない」レベルの基本の基本の情報だけ、書いていこうと思います。
①バットマンの基本情報
本名が、ブルース・ウェイン。
この名前は憶えておきましょう。
幼いころから裕福な家庭で育つも、父と母を目の前で強盗に殺されたトラウマを持っていて、それがきっかけで犯罪を憎むようになります。
父の名は、トーマス・ウェインといいます。
表の顔は、「ウェイン・エンタープライズ」のオーナーで、億万長者です。
父が築き上げた地位を、ブルースも引き継いでいるんですね。
自身の富を最大限に活用し、ハイテクマシンを作り、「バットマン」として、夜な夜な悪い奴らを退治しています。
②ジョーカーの基本情報
ジョーカーは、バットマンの天敵です。アンパンマンで言うところの「バイキンマン」です。
基本設定は作品によってまちまちですが、共通点としては、緑色の髪をしていて、ピエロのような不気味なメイクをしています。
一言で言うと、まあすげえ悪い奴です。
③舞台
ゴッサム・シティという架空のアメリカ都市が舞台です。ニュージャージー州にあるそう。
詳しくないので何とも言えませんが、都会だけど治安がかなり悪いみたいなイメージで差し支えないかと。
・・・彼は、なぜ生まれたのか。
「僕はいつか、父さんみたいな世界一のパン職人になるんだ!」
「そうかい、その夢がかなうといいね」
無垢な夢を切り裂く、残酷な運命。
「父さーーーーん!!!!!」
_________裏切り、悪意、孤独。
「俺のパンが、腐ってる? そんな・・・」
「今日からうちは”おにぎり”専門店だ」
「お前の調理師免許はとっくに失効してる」
「お前の親父は、負け犬さ。パン職人業界から捨てられたんだよ」
_____そして、汚染。
「パンなんて、みんな腐ってしまえばいいんだ・・・!!」
_____狂っているのは、彼か。
「世界中のパンが汚染されている・・・!」
______それとも、食品業界か。
「夕食の時、テレビで流れる「飢餓に苦しむ人々」の映像を観て、裕福なものたちは憐れむ。世界を知った気になる。」
「そして、平気でその夕食を残すのさ。」
_______絶対的な悪意が、ここにある。
「パンを腐らせる私と、飽食の地位に安住するお前たち、何が違うというのだ?」
「奴は、何も語ろうとしません。うっすらと笑みを浮かべています。
彼はただ一言こういいました。
”バイ、バイ、キン” と。」
映画 「BAIKIN-MAN」
・・・みたいな感じだと思っていただければいいかと。
興味を持っていただけたなら、ぜひ映画館へ!
・映像で予習したいなら?
『バットマン:ビギンズ』(2005)
バットマンの基本設定がわかる一作。
名監督クリストファー・ノーランが手掛けた。
『ダークナイト』(2008)
『バットマン ビギンズ』の続編。ジョーカーが敵として登場。
『キング・オブ・コメディ』(1983)
『タクシードライバー』(1976)
名監督マーティン・スコセッシの作品。
別にバットマンとは全く関係ないし、観なくても全然大丈夫。が、『JOKER』の中で、これらの作品へのオマージュがところどころ見られたので、より一層楽しみたいなら。